テレワークについての質問が多い内容について何度かふれていますが、今回はその第3弾です。
テレワークについて①にてお伝えした、費用負担についての内容です。
【テレワーク時の通信費用や光熱費について従業員負担とする場合には、事前に就業規則・テレワーク規程にその旨を定めておく必要があります】
と記載しましたが、その具体例を3パターンご紹介します。
①自己負担とする場合>
第〇条(テレワーク時の費用負担)
テレワークに伴って発生する光熱費、通信費の費用は従業員本人の負担とする。
本人からの申請を原則とする場合は①のように記載しておくことをおすすめします。現実的に費用負担まで考えると導入までの検討事項が一気に増えますし、不公平も生まれやすくなります。
②一部会社負担とする場合
第〇条(テレワーク時の費用負担)
在宅勤務に伴って発生する光熱費、通信費等の費用は原則として従業員本人の負担とするが、週3日以上の在宅勤務が予定される者については、光熱費、通信費等の補填として月額3,000円支給する。
②は週3日以上の実施者については月額3,000円としています。
月額は会社が検討する必要がありますが、2,000円から10,000円くらいが一般的です。
費用の原資については、これまで支給していた通勤手当の振替えなどが考えられます。
同時に週3日以上である場合の通勤手当は実費精算とするなど、定期等で支給している場合は支給額の算定方法を変更する必要があります。
③一時金・臨時手当を支給する場合
第〇条(テレワーク時の費用負担)
在宅勤務に伴って発生する光熱費、通信費等の費用は原則として従業員本人の負担とするが、会社が必要と認める場合、在宅勤務に伴う環境を整えるための一時金や臨時手当を支給することがある。
一時金や臨時手当を支給する場合の条項例は③です。ある程度対象者を広くしたり、原則としてテレワークを推し進めていく方向性が決定している場合には③の条項例もおすすです。
一律支給にすると従業員ごとに違う不平等さを考慮する必要がなくなります。
以上ですがもうひとつだけご紹介します。
第〇条(費用の負担)
会社が貸与する情報通信機器を利用する場合の通信費は、会社負担とする。
2.在宅勤務に伴って発生する水道光熱費は、在宅勤務者の負担とする。
3.業務に必要な郵送費、事務用品費、消耗品費その他会社が認めた費用は会 社負担とする。
4.シュレッダーや鍵付き書庫等の備品については、必要に応じて貸与を行う。
5.その他の費用については在宅勤務者の負担とする。
これはそれぞれ負担するかしないかを個別に決めて記載するパターンです。主なものだけ記載し、その他は本人負担としています。
テレワークは費用負担について会社の支出も増える可能性があるので、実施規模感に応じて予算も検討しながらになると思います。
生産性の向上は第一にあると思いますが、有能な人材の獲得や離職防止などにも役立てるものです。
“今は対象者なし”という会社さまについても今後の為に検討されるといいと思います。